どうして好きなんだろう
「他に…好きな奴ができたのか…?」
俯く私を下から見上げている、縋るような、それでいて怒っているような瞳。
ツーンと鼻の奥が痛むけれど、ここで涙を流すのだけは違う気がして。
「…ごめん。」
震える声を悟られないように短い返事を繰り返す。
呆れたように大きな溜息を付きながらその場にしゃがみこむ義人。
「…んだよそれっ。」
二人でよく寄り道したあの公園。初めてゆりちゃんといる直を見たあのベンチ。
なかなか言い出せないでいるうちに、公園内の街灯にも灯りがともされている。
オウム返しの答えが、最後の質問にも肯定と取ったのかそうでないのかはわからない。