どうして好きなんだろう

「……――ね?今日なんて急だよねぇ?」

「は?」

直とロンドンの結びつきに未だに信じられない私は、1人頷きながら話す店長の言葉は耳に届いていない。

「だから、今日出発なんて急だよねって。なにも卒業式の日にいかなくたって。」

「出発って…直が?ロンドンに?今日?」

私の矢継ぎ早の質問に、怪訝な顔の店長が「そうだよ。」と首を縦に振る。

「なんでっ、店長が知ってるの!?」

「だって、さっき挨拶に来てくれてたから。」

ありがたいね~なんて目を細めて笑う店長に一礼して、自動扉に向かう。

「店長っ、またきます!」

「え?理央ちゃん!さっきって言ってももう、」

私の突然の行動に驚きながらも、どこに行くかわかっているような店長の言葉は、ドアの開閉音にかき消される。

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