どうして好きなんだろう

その言葉でわかったことは、義人は自分から私に会いに来るつもりはなかったってこと。

私がこうやって会いにこなければ、あのまま別れていたかもしれなかったてこと。

でも私が会いに来たことで、若干自信を取り戻したかに見える義人は、私の手を取り歩き出す。

「理央、テストどうだった?理央のことだから心配ないんだろうな~。」

精一杯普通の会話をしようとする義人は、なんだか焦ってみえて。


「ね、義人。なんで電話もメールもなかったの?私のこと…やっぱり信じられない?」

このままうやむやにして、今まで通りなんて出来なくて、義人が避けている話題を持ち出す。

「違うっ!…理央を信じれないんじゃないんだよ…。」

何かを堪えるかのように言葉を搾り出す義人は、今にも泣き出しそうに見えて。

駅までにある、小さな公園に自然と足を進めて、入ってすぐのベンチに腰掛ける。

夏になると時々ここで話をしたこともあったから、義人も私にならって隣に座る。

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