君のコト、さらっていいですか…?
「莉津ーッ!どこにいたの!?

探したんだよ?」

文が泣きながら寄ってきた。

「ゴメンナサイ」

私は気がおかしくなってて

棒読みで答えた。

「あ、えっと・・・

隣のクラスの愼樹クン?」

文は少し声が裏返っているような

気がした。

「屋上行ったら、雨の中座ってたんで

連れてきました」

私を持ち上げたまま、言う。

「あ、ありがとうございました…///

行こッ莉津!」

やっぱり少し裏返っている。

「ア、アリガト……」

私は下ろされて棒読みに

近い感じで答えた。






___ここでもう恋は

始まっていたのかもしれない。

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