君のコト、さらっていいですか…?
「もう文は泣かないでよー」

友ちゃんは私のことで悔やみ続ける

文を励まし続けている。

あれからもう

三ヶ月以上経っていて気が付けば

もう夏休み。

私は允兄のことも

愼樹の名前もあれ以来、

出すことは無かった。

「文、私もうヘーキだから

こっちおいでよ」

文は涙でベタベタな顔をしながら

私の方に飛び込んでくる。

「ごめんね、ごめんね…莉津…!」

「だからもういいって」

「莉津が恋してくれないのは

寂しいよ…!」

「私もいつか見つけるから…!」
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