太陽には届かない

愛してる

『泰之…愛してる…』


陽菜はベッドの上で汗ばむ泰之の顔を正面から見据え、その快楽に身を委ねていた。


『陽…菜…』


泰之は、自身の欲望を簡単に吐き出さないよう、必死で耐えるように、しかし嬉しそうな顔でそれに答えた。

普段会えない分、その行為は一晩中続く。

しばらくすると泰之は再び、陽菜の上で果てた。
泰之とは、体の相性がいい。陽菜は毎回、何回も絶頂を迎える。

そしていつからか、陽菜は行為の最中‘愛してる’という言葉を簡単に口にするようになった。

本当に愛しているからだと、言っているその時は思うのだが、後になると、自分に言い聞かせているようにも思えてくる。


逆に泰之は、簡単に‘好きだ’とか‘愛してる’という言葉を口にしない。

陽菜が‘ねぇー、陽菜の事愛してる?’と聞けば‘うん。’と頷きはするが、その後に‘愛してるよ’とは付かない。


それでも大事にされているし、浮気をしている気配も全くない。陽菜は泰之に全幅の信頼をよせていた。
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