東京+ラブクラフト





「 ――― ハルトさん

皆でやるなら、9の数字のボール
一番最初に落としたヒトが
勝ちなんですよね? 」





「 なんだ 知ってるじゃない 」





「 テレビ番組のゲームコーナーで
よくやってるじゃないスか!

ゲストとか呼んで 」





「 そういえば、そうだね


――― じゃあ話は早い


後は白いボールを、穴に落とさない事 」





「 はい! 」





「 じゃあやってみよう 」






トレーの中のボールを
三角の木枠に、カタカタと詰める



緑の布が張られたテーブル
私たちがいるのは窓際



曇ったガラス越しに
いろんな色のネオンが瞬いてて
普段は毒々しいのに
ちょっと、幻想的な感じ ―――









――― そしてハルトさんが

少し濡れてしまっているコートを
サラリと音を立てて、脱いだ








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