やっぱり、好きだ。
 

 
 「ちょ!! ちょっと!! 何?? どーゆー事!??」

 意味が本当に全然分からない。何が起こっているのかさえ理解出来ない。一体青山くんは何をどうしたいのだろう。

 戸惑いながら、引っ張られるがままに歩いていると、急に私の手を離し立ち止まる青山くん。

  「俺、本当に高村と同じ大学に行きたいんだけど」

 青山くんが振り返り、まっすぐ私を見た。

 「・・・なんで??」

 首を傾げる私に

 「高村なら絶対夢を叶えるだろうなって思ったから。高村見てると自分も絶対叶えようって気になるから。だから、一緒に頑張りたいんだ」

 青山くんは眩しすぎる笑顔を見せた。

 必殺・女殺し。一撃で仕留められた。

 

 あぁ。私はなんて簡単なんだろう。

 こんなにも一瞬で

 こんなにもアッサリと

 直下降。

 恋に、墜こっちた。
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