やっぱり、好きだ。
 
 「何の用ですか?? 俺らの昼休み潰さないで下さいよ」

 かったるそうに中に入ってくる川田くんと、くねくね女子・池本さん。

 「お前らスゲエな。スピーカーでも持ち歩いてんのかよ。保健室の噂、一瞬で拡散してんのな」

 青山くんが嫌味混じりに笑った。

 「もしかしてヤバイ事になっちゃってんの?? あの2人」

  池本さんも『いい気味』と笑う。

 ・・・感じ悪いな、池本さん。ブースの下で腹を立てながら聞き耳を立てる。

 「まぁ・・・。なってたねー。でも、今はお前らの方がヤバイかも」

 「は??」

 青山くんの言葉に2人の生徒が首を傾げた。

 私も意味が分からなかった為、ブースの下で地味に首を傾げる。

 「保健室で交尾しようとしてたのに、その事を注意されたお前らによる腹いせでデマ流されてるって事に俺がしたから」

 「はぁ!?? 信じらんない!! 青山最低!!」

 シレっと言ってのける青山くんの態度が2人の怒りを煽った。
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