やっぱり、好きだ。
 

 「・・・は??」

 「返事は??」

 「・・・ごめん」

 「そうですか」

  何。告白ってこんな淡々としてるもんなの??

  最近の告白はこうなのか?? 俺の時代はもっとこう、ドキドキでハラハラでバクバクだったぞ??

 「はぁー。緊張したー」

 大きく息を吐きながら、手のひらで胸の辺りを摩る朝倉先生。

 「嘘吐けよ」

  「してましたよ!! なのにあっさり振ってくれるし」

 白けた態度の俺に、朝倉先生が憤慨した。

 最近の子の緊張の仕方は、俺の時代とは違うらしい。あのサクサクした告白の中にも、緊張は織り交ぜられていたらしい。

  「安田に触発されたー」

  朝倉先生が苦笑いを浮かべて伸びをした。

 「安田??」

 脈略なく出てきた『安田』の名前に反応すると、

  「安田、高村先生に告ったじゃないですか」

 朝倉先生が、思わぬ返事をした。

 つーか、知らねーし。聞いてねーし。
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