やっぱり、好きだ。

 



 「――――で、俺のイライラが再燃した所で、サヤ子がお菓子持って戻って来るしよー」

 『あははは。いいな、翔太。仕事楽しいだろ』

 「面白がりすぎ。カンジ悪いぞ、森田」

  『クックッ・・・。ダメだ。堪えきれん』

 電話の奥で笑う友、森田。

 森田は俺からの電話は出ないと踏んで、森田から電話が掛かってきた時にここぞとばかりにサヤ子と安田のキス話を一気にした。

  『つーか、またサヤちゃんに当たったりしなかっただろうな??』

 「してねーし。サヤ子、俺の事めっさ怖がってあんま近寄って来なかったから当たりようがなかった。 しかも、サヤ子がずっと安田の隣にいたから安田にも当たれない始末」

  『・・・たかがキスでブチキレて、サヤちゃんと後輩に当たろうとするとか・・・小4か!!』

  森田がひーひー言いながら笑っていた。
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