やっぱり、好きだ。
「・・・サヤ子金曜日、来ないの??」
「あ、はい。やっぱり私がいたら邪魔だろうなと思って・・・」
考える素振りもなく、あっさり『はい』と返事をするサヤ子。
久々の森田との再会の期待より、俺といる嫌悪感の方が勝るって事だろうか。
「俺を嫌がるのは分かるけど、久々に帰国する友達に会わないとか、酷過ぎねぇ??」
言ってから後悔。俺、何揚げ足取ってんの。
「そうじゃなくて「ゴメン。朝っぱらから嫌な事言って・・・。森田もサヤ子に会いたいだろうし・・・俺もサヤ子と飲みたいし」
サヤ子が何か言おうとしていたのは分かったけど、またサヤ子に謝らせそうだったからわざと被せた。
チラっとサヤ子の顔を見ると、サヤ子は一瞬迷って
「・・・金曜日、楽しみにしてます」
と、困った様にだけど、少しだけ笑ってくれた。
良かった。サヤ子を連れて行ける。