やっぱり、好きだ。
夜になり、教頭先生御用達の居酒屋で歓迎会を開いてもらった。
青山くんは桜井先生と朝倉先生に挟まれて座っていて、私はすっかり懐かれてしまった安田の隣に、青山くんたちと向かい合う形で座った。
『サヤ子センセ、サヤ子センセ』と積極的に話しかけてくれる安田が可愛くて、嬉しくて、席についても尚じゃれ合う私たちに、
「元々お知り合いだったんですか??」
桜井先生が不思議そうに尋ねてきた。
「今日初めて会ったんだよねー、サヤ子センセ」
安田が『仲良しでーす』と言いながら無理矢理私と肩を組む。
何この若いノリ、恥ずかしい。
「青山先生と桜井先生は付き合ってどのくらいなんですか??」
今度は安田が桜井先生に質問を返す。朝倉先生も身を乗り出して聞こうとしていた。
「3年になるかな。翔太がこの学校に来て暫くしてから付き合ったから」
嬉しそうに話す桜井先生の隣で、青山くんは何も言わずにビールを飲んでいた。
・・・つまらないのかな、青山くん。本当は私たちの歓迎会なんかしてないで、桜井先生とデートとかしたいのかもな。
申し訳なさを感じつつも、何だかんだ歓迎会は楽しめた。