初恋は野球の王子様★




千葉は、野球部キャプテンの中山先輩にムッとしながら呟く。




「ふーん、オレにはそう見えないけど?」




「……じゃあオレ、肩を慣らさないといけないんで、失礼します。」





千葉はキャプテンから離れ、キャッチャーと一緒にグラウンドの端へ移動する。




「…千葉は爽やかに見えて、意外と爽やかじゃないからなぁ…。」





ひとり呟くと、キャプテンは練習に切り替える。






『きゃあぁー!!!千葉くーん///』




今日も千葉のファンが、グラウンドのフェンスの所に集まって騒いでいる。





「…………はぁ。」




千葉は、ひとつため息をこぼした。






< 32 / 102 >

この作品をシェア

pagetop