DARK HERO 処刑人&闇医者
あぁ、ムカツク。

本当にムカツク。


何なんだよ、樫原。

その女、何で車に乗せてんだよ。


目で訴えれば、女は怯え樫原は苦笑した。


「お前に相談があるらしい」

「あ…?」


視線を女に移す。

緊張で強張った体と顔。

見た目は二十代前半か、更に若いか…。


「あの…日本語、オッケー?」

「……樫原」

「あぁ、あぁ、わかってる。…お嬢さん、こいつは日本語話せるし理解も出来るから気にせず続けて」



俺が睨むと女は更に怯えた。

慰めるように樫原が肩に手を掛ける。

ちゃっかりセクハラがこいつの悪い癖。



「助けて欲しいんです」

「断る」

「えっ!?」

「帰れ」

「あの…」

「出てけよ」

「……………」

「ウゼェ、泣くなら警察に頼め。ほら、ヒャクトウバン」

「馬鹿にしないでよっ!」



最初からそれくらいの覇気で来いよ。

女々しい奴は嫌いなんだ、俺は女に媚ねぇ。
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