家元の花嫁【加筆修正中】


「はっ…隼斗さん?」


「いつのも着物より、帯周りがキツイだろ?足元も見づらいだろうし?」


俺は適当に言って、ゆのの手を握ったまま…廊下を進んだ。


まぁ、俺がゆのに触れていたかったってだけなんだが…。


「今から?」


「あぁ。じゃあ、行って来る」


「隼斗、母さんの腕…凄いでしょ?ゆのちゃんがあまりに可愛いからって、人前で押し倒しちゃ…ダメよ?」


「するかよ!!」


母さんが耳元で変なコト言うから、余計に気にするっつうの!!


俺はゆのを連れて、年越し初詣に出かけた。


神社は少し遠くて、車で1時間ほどの所。


藤堂家が代々お世話になっている神社。


結構大きい神社だから、参拝する人も多い。


「ゆの、暗いから足元気をつけろ?」


「はいっ。」


俺はゆのの手を取り、境内を歩いた。






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