ホームレスな御曹司…!?
カフェを出て、あたしは暗記していた11ケタの番号のケータイを鳴らす。


ケータイを持つ手が小刻みに震える。


コール5回。


『ハイ、近文です』


「あ…!あの…!」


『…?知香、か?』


「ハイ…。あたしです…」


『どうした?』


「えっと…。お仕事中、スイマセン。少し、お話がしたくて…」


『悪い、今、取引先に向かう途中なんだ』


「そう…ですか…。お忙しいところ、すいませんでした…」


『凛から連絡があった。今晩遅くなるけど、迎えに行く』


「え…?」


『じゃあな』


───プツッ

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