朝の吸血鬼(編集中)

『私今日は学校だから、茶碗洗っててくれる?』



「今日は土曜だよ、まさか頭まで逝っちまってるんじゃ」



『今日は学科の係があるの』



彼女はそそくさとエプロンを外しリビングを抜けていった。



「おまえ朝飯は?」



『あぁ、私いらないー


とだけ言って少女は慌てて廊下を駈けていった。



「聞こえるかサブロー、廊下がギシギシ言ってる。おそらく体重が……」



『なんですか、おじさん?』



「いや、何でも」



と言う暇もないくらい



この世界の流れは早い。






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