小さな幸せ
惣さんに助手席に押し込められて。

それでも泣いてるあたしに、


「ほら、みんな使っていいから。」


ティッシュ箱ごと押しつけて来て。


「惣さんったら。」


ぐしゅぐしゅしながら

笑いだした。


惣さんの慰め方はいつもティッシュ。

「なんだよ。」


「こんなにティッシュ使ったら涙が涸れちゃいます。」


「太っ腹だろ?」


ぷっ

あははは


二人で笑った。


惣さんが好き。大好き。

あんなに大好きだった浅野先輩に

ほんのちょっとも、一ミリだって

心は動いたりしなかったんだよ。


惣さんの傍にいることが

今の私のデフォルトなんだもの。
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