小さな幸せ
絡める指に

触れる肌に

口づけた場所に

愛しさと熱を募らせていく。


シ-ツの上で重なる身体は

切ないくらい求めていく。


もっと、近く、

もっと深く

もっと…


いっそ、一つに溶け合えたら満足するのだろうか

俺の下で呼吸を荒くしながら

動きに答えようとする彼女

もっと優しく愛せたらいいのに


彼女を抱くたび自分の余裕のなさに呆れる


「やばい。」


避妊をしていなかった事に気づき

急いでゴムを付けようと離れるようとすると、


「いいの。そのまま惣を感じたいから。」


そのままぎゅっと抱きついた。


「和実…」


止められない熱情のままに


彼女の中を満たし


そして全てを解き放った。


二人が溶け合って一つになる

そんな感覚だった。








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