赤い狼と黒い兎Ⅱ
…春架かぁ。
向日葵期待してたのになぁ…。
「何?その不満そうな顔」
『だってさぁ…』
「悪かったね。唯兎じゃなくて」
『誰もそんな事言ってないし…!!』
…不謹慎ながらも、あたしが目を覚ましてすぐ唯兎に告白され付き合う事に…。
未だにそんな実感がわかないけどね。
「顔に書いてある」
『書いてない!あたしは向日葵がよかったって思っただけ!』
「……それもどうかと思うよ?」
え?何で?
首を傾げて、目でそう聞いた。