聖石戦隊 キラレンジャー
ある晴れた日。

雲の隙間から覗く岩肌。

だんだん広がり、地上に大きな影を落とし、やがて、巨大な城を中央に抱えるその浮遊島は全貌を現した。

一組。悠月、日向子。

「映画の撮影かなあ?」

「かなりの超大作ね」

二組。健介、陸。

「あれは・・・陸」

「ああ」

五組。哲平。

「なんかすげーの来たなあ」

七組。春風。

「いよいよですね・・・」

その日のお昼休みは、テレビのある学食で五人とることにした。

テレビはどのチャンネルも特番を組んだりして、突然現れた謎の大地の話題一色だ。

 こちら現場です。浮遊島のまわり一帯は自衛隊が派遣され避難指示が出ており、これ以上入ることはできません!
静かに佇む巨大な城は、こうして近くで見るとさらに圧倒されるようです。
何か変化があればまたお伝えしたいと思います。ではスタジオにお返しします。
ありがとうございましたー、ではスタジオでは専門家の・・・

「午後は授業やめて、一斉下校だってー」

悠月が卵焼きを食べながら他人事のように言う。



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