聖石戦隊 キラレンジャー
「は、春風ちゃん?」

「はい?」

「春風さん?」

「はい?」

「春風?」

「はい?」

表情を変えない春風に、健介はすっかりうなだれた。

「はーっ。いきなり呼び方変えるとか緊張するだろー」

彼があんまり恥ずかしそうに頭をかくので、ふふっと笑う。

「いいんですよ、慣れてからゆっくりで」

後ろから悠月がプリンを持ってきた。健介、春風と順番に配る。

「そんな照れることないのにー思春期だね、春風ちゃん」

「悠月ちゃん」

顔を見合わせてにっこり。

と、なにやら騒がしい足音が近付いてくる。勢いよくドアを開けて、登場したのは哲平だった。

「大変だ! 春風が悪魔に・・・あ、あれ?」

目をぱちくりする。

「大丈夫哲平くん? 春風ちゃんがどーしたの?」

「い、いや、悪魔の声が聞こえたんだ・・・。
立花春風は預かった。助けたければ全員変身せずに六丁目の工場跡に来い、って」

春風は驚いて、それから首を横に振った。


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