聖石戦隊 キラレンジャー
数十分はそうしていただろう。

誰一人動けないでいた。

悠月は現実が受け入れられないのか瞳孔を開いたまま止まっていたし、春風は泣きじゃくっていた。

健介にしても震える手を眺めていて、ブラックナイトも無言で座り込んでいた。

哲平は、攻撃され倒されたまま、丸まっていた。

命が消えていく瞬間。

なんて惨めなんだ。

何も、できなかった・・・。

最初に口を開いたのは、悠月だった。

「みんな! しっかりしよう!」

ぐっと両手を握る。
それはいつものお気楽ではなく、震えるほど力がこもっていた。

それも見えていたが、期待とは違う答えをしたのは健介。

「でも・・・僕たちじゃレベルが違いすぎる・・・。変身する隙もなかった」

「みんなで協力すればなんとかなるよ!
ううん、なんとかしなくちゃ!」

悠月の意見も間違っていないと思うけど、健介の意見が最もだときっと全員思っていた。

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