黒縁メガネ男子に恋してる

うわっ、注目されてる。


この子たちには、目をつけられないようにしないと。


あたしは真喜子の袖を引いて、小さな声で話かけた。


「あのさ、お弁当、一緒に食べない?」


すると。


「悪いけど、真喜子はうちらと食べるから」


そう答えたのは、ひびき。


「えっ……」


あたしは、真喜子の顔を見て、「そうなの?」と目で問いかける。


すると真喜子は、ひびきの方を気にしながら、うなずいた。


「そっか、じゃ、また今度ね」


笑顔で軽く手を振って、あたしは菜々美の方に戻ったんだけど。
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