黒縁メガネ男子に恋してる

すると、体を起こしたその人は、あたしをじーっと見つめてきた。


わわわ、美人に見つめられると、ドキドキしちゃうよ。


緊張していると、美人なその人は、ニッコリ微笑んだ。


「いらっしゃい!
ねぇ、こんなかわいい彼女いたの?」


後半は、智哉に向かって、ひやかすように聞いたセリフ。


智哉は、ムスッとした表情で、ひとこと「クラスメート!」とだけ答え、


あたしに、その人を紹介してくれた。


「これ、俺の叔母さんで、天野 遼子(あまのりょうこ)。
先月、ここに転がり込んできたんだけど、まだ荷物が段ボールに入ったまんまなんで、その整理を手伝ってやって」


「あぁ……、りょーかい」

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