黒縁メガネ男子に恋してる
案内板の横で、智哉と菜々美はあたしたちを待ってくれていた。
「さてと。で、制限人数は?」
雄太は、なにごともなかったかのように、案内板をのぞきこんだ。
なによ、しらじらしい!
あたしは心底ムカついてたけど、
菜々美は、さっきの出来事で、雄太には逆らわない方がいいって思ったみたい。
素直に、答えを教えてあげてる。
「25人、だね」
菜々美がそう答えると、雄太はうなずきながら、クイズシートに答えを書きこんだ。
智哉は、無表情でその様子を眺めている。