黒縁メガネ男子に恋してる
「そんなの、智哉の気のせいだよ!」
あたしと雄太は、赤の他人!
別れてからは、ずーっと無視してるんだから。
それに、元カレだってばれて、あれこれ聞かれるのもイヤだし。
だから、そう言ったんだけど。
智哉は、ムキになってるあたしを、スッとかわす。
「あとさ、菜々美がけがしたときだって、雄太、綾華の腕つかんでただろ?」
「そ、それは……」
それはさすがに否定できなくて、黙りこむと、智哉は口の中で何かつぶやいた。
「綾華はどう思ってるか知らないけど、雄太の方は、まだ……」
「えっ、なに?」