黒縁メガネ男子に恋してる
「なぁ、綾華、“かけ”しようか?」
突然、智哉がニヤリとあたしに笑いかけてきた。
「ハァ? “かけ”?」
「そう。もし俺が、罰ゲームのマラソンを回避できたら、俺の命令をひとつ聞くっつうの、どう?」
「えっ……」
なにそれ?
突然の話にとまどう。
それに。
マラソンを回避するなんて、そんなの、もうどう考えてもムリでしょ?
「じゃぁ、もし逆に、マラソンになったら、智哉があたしの命令聞いてくれるの?」
「あぁ、もちろん」