黒縁メガネ男子に恋してる

あたしはもう、歩くのもおっくうなんだけど、


智哉は、地図と周りをキョロキョロ見ながら、難しい顔をして歩いている。


なんとかしようと考えてるみたいだけど、こればっかりは、智哉にもどうしようもないよね……。




やがて、森林公園まで戻ってきた、あたしたち。


公園の周りをジョギングしている人がいるかと思えば、


満開の桜のお花見をしているのか、ベンチに座っておしゃべりしてるおばあさんたちがいたり。


のどかな風景だなぁ。


あたしの心の中は、こんなにゆううつなのに……。


と、そのとき。

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