夕日塔の約束
この学校は美術室は2階にあるので、1段1段階段を昇って会話を続ける私と稚鶴。


丁度全部の階段を昇り切った時………私の足はピタリと止まった。


直後に、教科書や筆入れを持つ腕が震え始める。


「夕穂?どうしたの?」


稚鶴が真っ青な私の顔を覗き込む。


そして目線を辿って行き、息を呑むのが分かった。


「昨日出た数学の宿題、量多過ぎだと思わねぇ?」


「今頃になってからグチるなよ、バーカ」


私達の目線の先にいたのは………男の子2人組。


1人は濃い茶色の髪の毛で、腕組みしながら大人な笑顔を表している。
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