夕日塔の約束
遠くから稚鶴が私に手を振って、走って来た。


「あ~~~…遠藤さん来ちゃった……夕穂、また後でな!!」


それだけ言うと日希は私の頭をクシャッと撫でて、茶髪をなびかせ歩いてる宮迫君の所へ去って行った。


「はよっ!直次!」


「あ?お前1人か?」


辛うじて2人の会話が聞こえ、私の元には稚鶴が到着。


「おはよう!ねぇ今、アンタの傍に誰かいなかった?」


「………ううん……いないよ……」


私の目は、今しがたまで日希に握られていた右手だけを移す。


1日目でここまでなんて、と、心がちょっとだけ揺らいでいた。
< 100 / 323 >

この作品をシェア

pagetop