あなただけを愛したい
大切な人
気が付けば、教室内には半分くらいの生徒しか残っていなくて……


外や他の場所で別れを惜しんでいるのか、帰ってしまったのか……


祥子とあたしは窓際の席に座り、話し込む態勢をとった。



「で?話って何?」


「うん……彼氏ができた」


「えーーっ!?」



祥子が大音量で叫ぶから、周りの子達がみんなこっちを見た。



「ちょっ、声大きい!」


「ご、ごめん!で、誰?」


「それなんだけどね、……絶対にビックリするから、今度は大きな声を出さないでよ?」


「うん、努力はする」


「あはは、努力って」



祥子のこの言葉のおかげか、少しリラックスできた。


ゆっくり息を吐いて、そのまま大きく吸う。


祥子の耳元へ口を持っていき



「水島先生」
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