あなただけを愛したい
決意
.



「ちょっと、柑那っ!」



珍しく、今日最後の講義が休講になり、「これからどうする?」なんて、食堂で有希とのんびりと話していたら……


突然、クラスメイトの女の子が、大音量で叫びながら食堂へ入ってきた。



「どうしたの?」


「背の高ーい超イケメンが柑那のことを待ってるんだけどっ!」



背の高い超イケメン?


誰のこと?


竜一は、強調するほど、背は高くないし……



「もしかして、先生じゃないの?」


「えっ」



有希にそう言われて……


少し、……ほんの少しだけ、そうかもと思ったけれど……


この時間に、ここにいるのはあり得ない。


高校は、まだ授業中だもん。


じゃあ、誰?



とりあえず、その人物がいると教えられた場所へ行くことにした。
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