あなただけを愛したい
そういえば、誰かに腕を引っ張られて……



「なんもしてねぇから安心しろ。俺はそこのソファーで寝たし」



そう言って、リビングにあるソファーを顎でさす。



「あの、……ありがとうございました」



思いっきり頭を下げて言うと、先生は



「あはは、あんまり飲み過ぎるなよ」



そう言う先生の笑顔にきゅんとする。


ていうか、あたしが生徒だって気付いてない?


気付いてたら、飲んでたことを怒られるもんね。


気付いてほしくないけど……


やっぱり気付いてほしい。



「……何か、飲み物をもらってもいいですか?」



そう言うと、グラスにミネラルウォーターを注いでくれて、先生の大きな手からそれを受け取った。
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