泣き恋心


「ただいまー!!」
「おかえりー!まぁ…あなたが楼栗の彼氏ー?」
「あっ!申し遅れました。坂田 叶矢です。楼栗さんとはお付き合いさせていただいてます!」
「叶矢ね!叶矢って呼んでもいいかな?」
「いいですよ!」
「そう!あのね…私は賛成してるんだけどね?翔さんが…」
「大丈夫だよ!叶矢だもん!それに私もいるし!」
「お…おぅ!」

そして愛子さんに部屋まで誘導されて翔さんと対面…。

「お…お邪魔します」
「うむ…そこに座るといい」
「はい…」

叶矢と翔さんは向かい合って座った。

「君は叶矢くんと言ったね?楼栗とは付き合ってるんだね?」
「は…はい!」
「そうか…。結婚しても…楼栗を悲しませたり、傷つけたりしないよな…?」
「はい…。絶対に傷つけたり、悲しませたりなんかしません。だから…これからも付き合わせてください!」

翔さんはしばらく黙って…

「君を信じていいんだな?」
「はい!信じてください!」
「私は…君みたいな男は…」

えっ…何を言うの!?まさか嫌いとか言う気!?

「君みたいな男は…大好きだよ!」
「えっ…!?」

翔さんは叶矢に抱き着いた。
まさか…ここはそういう関係…?
んなわけないか!

「叶矢!今日はウチに泊まっていきなさい!今日は飲もう!」
「え!?翔さん!叶矢は未成年ですよ!」
「ハハハわかってるって!ジュースたくさん買ってきてあるからそれを飲もう!」
「はい!付き合いますよ!お父さん!」
「堅苦しいな!翔さんと呼べ!楼栗と同じ扱いだ!愛子のことも愛子さんだ!」
「わかりました!」

そして私たちは翔さんのお酌をするはめになった。
すっかり意気投合した二人はまだ飲み合っていた。

「よかったね!あの二人仲良くなったみたいで!」
「うん!よかった!翔さんに気に入ってもらったみたいで!」
「そうね…!明日の準備は終わったの?」
「うん!もう大丈夫!」
「ならいいわね!そろそろ叶矢返してあげないと…太ってしまうよ?」
「え?泊めないの?」
「泊めたら泊めたでどんどん飲んでいくから…」

確かに…

「叶矢ー!そろそろ帰りなよー!」
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