LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「輸血の話になれば、必然と事故の瞬間とか、嫌な事を思い出させると思った。
だから退院した時や、もう少し、時間が経ったら話そうと、誠之介君と話してた」



「私を労ってる場合じゃないでしょ!知らなかったら、海斗のお母さんにもっと失礼だったよ!」



あの喧嘩の夜。

そして、今日。

成美が感情を剥き出しにして、俺に怒ってる。



「何、笑ってんの?」



怖くないし、怒られてるのは嬉しくないが。

成美が喜怒哀楽の“怒”を表す瞬間も見れた。

次は、“喜”。

笑顔だけだ。



「可愛いな。成美は」



宝はもう、成美だけ。
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