LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
ソファーに座り、お母さんから貰ったニット帽に変えて、みんなが来るのを待つ。

最初に来たのは、やっぱり芽。

バイトの日数を減らし、なんちゃって主婦に勤しむ芽は、“退屈だ”と漏らしてた。

近頃、オーナーから店長がお店を受け継ぐ話が決まって、夏から芽は副店長となる。

バイトリーダーの枠を設け、私にその称を与えてくれると言ってたけど、私は返事をして居ない。

バイトの人たちの管理責任が問われる仕事を、自分に出来るか自信がない。



「暢から。成美が休んでから、前年比と比べて、1ヶ月で売上が20%落ちたみたい」



「20%も??」



芽から受け取った資料を見て愕然とする。
< 215 / 538 >

この作品をシェア

pagetop