LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
俺がスーツに着替える間、成美はコソコソと寝室で何かをして、車のスマートキーを鞄へとしまった。

成美は買い物にも車を使う為、運転は上手くなった。

しかし、もう少し小さい車が欲しいらしく、芽ちゃんに以前、相談していた。



「成美の車、買うか?」



手を繋ぎ、2人で家を出ながら訊いてみた。



「お金が貯まったらね。今は、マイホームが優先だもん」



しかし、金銭感覚がしっかりとした成美は首を横に振った。

俺が海花に、良い物件を探させてる事を知っていて、車は後にするつもりだろう。

俺の貯金2割は、結婚式の費用で消えるし…難しいな。
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