LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「そちらさんも、よろしければどうぞ乗って下さい！俺ら、黙りますので。あ、何階ですか？」



ゆっくりエレベーターに近寄ろうとすれば、海斗の奥さんに見られてないとわかり、少し落ち込んでると、飯島さんの額が閉まり掛けたドアにぶつかった。

海斗が後頭部を叩いたからなんだけど。



「人の嫁に何を偉そうに」



「はっ！“嫁”だとッ！！？
超絶美人と超絶ギャルのどっちだよ！！さてはお前……一夫多妻を目指してるとか？」



「飯島君、馬鹿発言はもう良いから。お２人を乗せてあげて」



紗英子さんが飯島さんの腕を引っ張り、ドア付近を開けてくれた。