LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
夜勤のノムラ君が、19時から来て、サンタをやってくれるんだ。

“2時間も妊婦が薄着で外に居たらダメだ”と、心配してくれて。

ノムラ君は、私の一つ上の19歳で。

7歳の弟が居て、お母さんの姿を見て来たからと、妊婦さんの苦労をわかってくれる。



「成美、おはー」



「おはよう」



倉庫から出した高めの細長いテーブルに、昨日、洗濯して来た赤いクロスを敷いてると、芽が防寒をしっかりとした姿で現れた。

相変わらず、メイクも完璧だ。



「ナルちゃん何をイライラしてるのよ」



「あの店長いらない」



「あはは(笑)
確かにいらないと思うよ!」



笑うだけ笑って、店内に入って行く芽。

年上過ぎる店長を、簡単にはクビに出来ないか。
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