LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
期待が入り交じる中、耳には『愛してる』と、届いた。



「…海斗っ」



『どうだ?当たり?(笑)』



「イジワル…っ」



いつもは、ベッドでしか言ってくれない一言。

ベッドと言っても、情事をした時だけで。

妊娠がわかる以前からご無沙汰だったセリフ。



『仕方ないだろ。事実だから』



「…うん。私もあ――…」



ーーバンッ



「成美!あのニヤニヤおじさんが呼んで…って、電話中だった?;;」



私も気持ちを口にしようとした刹那、芽がバックヤードへと飛び込んで来た。

“ニヤニヤおじさん”とは、いつも女性店員をイヤらしい目付きで見て来る人。
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