LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
骨抜き状態にされ、ソファーに座りながら、どんぶりにご飯をよそう海斗を見る。

キッチンは海斗には似合わない場所ながら、器用で何でも出来てしまう。



「あ、そうだ」



「ん?」



「冷蔵庫に…入れといたから」



世の中の女性たちは、バレンタインデーに、男性へどうチョコレートを渡してるのか、全くわからない。

察しのついてたであろう海斗は、冷蔵庫を開けると、「これだろ?」と、口元を緩めて言う。



「うん。もう貰っちゃった?」



「あぁ。全部、後輩にやった」



嬉しいような。

ホッとするような。

あげた人に、失礼だけど。




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