桜星サンセット
「そのバラって看板のネイルに合わせたんですよね?」
「うん、そう。急いで直さないとね」
マニキュアを取りにいく遥さんの背中に加藤先輩が言った。
「そのままで良くない?」
「えっ?」
「時間が作るアート系?今日の時間が刻まれて進化してる。これからもっと良くなる。徐々に完成に近づいていく感じ?」
不思議、そう言われるとこの剥げた爪がそんな風に見えてくる。
「どうする?コウちゃん」
「このままでいいです」
「そう。私としてはきれいにビシッとしてるのが完成形だから直したいところだけどね」
私の手を取って少し残念そうだった。
「しかし、コウちゃん、加藤君の信者になっちゃった?騙されたらダメだよーー」
「いいなぁ、信者!欲しーー」
その大げさに気持ちを込めた言い方に笑っていたが、本当になってしまいそうだ。
加藤先輩のやる事も言う事もスッと入ってくる。
まるで全てが正しい事の様に。
「うん、そう。急いで直さないとね」
マニキュアを取りにいく遥さんの背中に加藤先輩が言った。
「そのままで良くない?」
「えっ?」
「時間が作るアート系?今日の時間が刻まれて進化してる。これからもっと良くなる。徐々に完成に近づいていく感じ?」
不思議、そう言われるとこの剥げた爪がそんな風に見えてくる。
「どうする?コウちゃん」
「このままでいいです」
「そう。私としてはきれいにビシッとしてるのが完成形だから直したいところだけどね」
私の手を取って少し残念そうだった。
「しかし、コウちゃん、加藤君の信者になっちゃった?騙されたらダメだよーー」
「いいなぁ、信者!欲しーー」
その大げさに気持ちを込めた言い方に笑っていたが、本当になってしまいそうだ。
加藤先輩のやる事も言う事もスッと入ってくる。
まるで全てが正しい事の様に。