桜星サンセット
帰る時下に降りるとコウスケはもういなかった。

帰ったんだ、ああ良かった。

もう顔を合わせたくない。

外に出てなんとなく隣の家を見てみた。

古くて重厚ないかにも老舗という感じの和菓子屋さん。

ふんっ。

誰も見ていないけれど、顔を背けた。

そんな事より、やっぱ自転車気持いいー。

アンの後ろ最高。

どんどん流れるまだまだ見慣れない景色もそのうちに見慣れてくるんだろうな。

「まあ、今日もかわいくしてもらったわねー」

待ち構えていたようにお母さんが玄関まで走ってきた。

「これ、まりこさんがお母さんにって」

包みを渡しながら、自然と不機嫌な声が出ていた。



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