蝶龍

Episode8


〜琉伊サイド〜




雷龍たちから
離れて早くも3日。


手に入った情報は
コレといってナシ…。



琉伊『動く気配もないし…あいつは何をする気なんだろ。』



虚しく響く声
マンションの一室にあたし1人。



不安が込み上げる

あんな
イカれた奴と

対峙する。


これほど怖いことはない。




光樹。


……ッ!!

ダメだ。
一緒にいることを
望んじゃダメ。



また。
あき兄ぃみたいに


手の届かない人に
なっちゃう…ッ



琉伊『光樹…ッ……あき兄ぃ』




ダメだね。
今は少しでも多く

情報を集めなきゃ。


ソレが皆の幸せと
平穏な生活、笑顔に

繋がると信じてるから。




…カタカタカタカタ。




静かな部屋に
響くキーボードの音。


その静けさは。
嵐の前の

静けさであると
その時はまだ


誰も知らなかった。





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