罪語りて所在の月を見る
「昨日の留守電に入れた通りに、ええ、はい。阿行さんで……そうですね、『大きい娘』であなたが思っている人に間違いはありませんが」
最初は通話する気はなかったが、人気いないここで電源を入れてみれば、留守電に“彼女”からメッセージが残っていたので、人もいないし、清掃中でも話ながら歩くだけだからと渉は“彼女”に電話をかけた。
「はい。はい。渋らないでくださいよ……。あなたぐらいにしか頼めませんから。その、下着だなんて……。笑わないでくださいよ。僕も一応は男ですからね、恥ずかしいんです。ええ、そうですよ。
それにそういう買い物なら男ではなく女性が都合いいと思いますし。はい、だから。聞けば前に阿行さんと下着買いに行ってくれたそうじゃないですか。阿行さんもあなたになついていますし、お忙しいのは重々承知ですが、なんとか」