Crazy Future
そう思ったあたしは
口を開き、小さく呟いた。
「……親、生活費も学費も
くれないから」
「だから自分で?」
頷くと、彼女はそっか、と笑った。
「アヤミは、こんなこと
続けたいと思う?」
「まさか!!」
知らない人とヤるのも
ちぃ先輩みたいな人と付き合うのも
全部、全部、嫌だ。
でも、愛人のもとへ通う父親と
オトコを家に連れ込む母親がいる
そんな家には帰りたくない。
今ごろ、母親は、
自宅でさぞ至福なときを
過ごしているだろう。
"女"になっているだろう。
そんな家には
あたしの居場所なんてない。
だから、あたしは
この夜の街に身を埋めるの。
ここしか、あたしの居場所はないから。