攻略難関なイケメン君。
「あ、奈々~?あたしだけど・・・。」
「何~?こんな夜中に・・・。」
「ね、眠れないんだよね・・・。」
・・・。
言った途端ほんの少しの沈黙があたし達を襲う。
「あのぉー、奈々・・・?」
「・・・ふざけんなよっっ!!こんな夜中に眠れないという理由だけで電話してくんなっ!!馬鹿美麗!!」
ありゃ、めっちゃ不機嫌でござんす。
そう。奈々は小柄で可愛い顔してるくせに超毒舌で気が短い。
そしてあたしよりも遥かに短気だと思う・・・。
もう、慣れたんだけどね。
あははは・・・。ていうか今日何回馬鹿って言われてんだよ。ふざけんな、も。
もうグレテやる!!!
「・・・だってぇ~><」
「あ~もう!!今度何かおごれよ!」
「・・・あぃ。」
「で、何話すの?こんな夜中に!!」
「世間話でもしましょ・・・。おほほ・・・。」
「真面目にウケないよ、美麗・・・。」
「あ、まじ・・・。」
「うん、まじ。」
何か、奈々怖いょぉ~・・・。
あたし、こんなキャラじゃないのに・・・。
なんで、奈々はいつもあたしより一枚上手なんだ・・・。
「・・・もぉ、奈々のバカぁぁ!!」
ちょっとムカついてバカって言ってみたら倍の力でダメージ受けた。
「はぁ?超意味不なんですけど。つーか意味不明なこと言ってんなら切るよ?」
「ひぃ、ごめんなさい。お許しを・・・。」
「まぁいいや。美麗の所為で眠気も吹っ飛んだし。」
「それは、良かったね。」
「・・・良くはないけど。」
「そっか。それより奈々。今日、授業サボった。」
「知ってる。ホームルームの途中で消えただろ。お前。」
奈々。口悪くなってますよ←