攻略難関なイケメン君。



「なんで」

あたしとは対照的に全く息が切れていないみたい。

意外にも運動神経は良いわけ???

冷たくそう言う川谷にあたしは戸惑う。

「そのっ、み、見苦しいのよっっ!あたし、優しいから!!!あ、あたしが怪我する前にアイツラと友達になればいいんじゃないの!?」

「見苦しい???視界に入れなければいいじゃないか」

「嫌にでも入るの」

「何故???」


「その・・・、それは・・・。と、隣だから!!!!」

「それにアイツラと関係を持つくらいなら苛められた方がまし」

「素直になりなさいよ。本当は友達欲しいくせに」

「・・・いらないよ。友達なんて」


川谷は目を逸らしてそう言う。

しょうがなくあたしは話を変えることにした。

「二重眼鏡なんて知らなかったわ!!」

「言ってない」

「なんで隠すのよ!?」

「自分の顔を覚えられたくない、見られたくないから」

「は???なんでよ???」

「嫌なんだ。僕が生きているという証拠が残るのが」

「死にたいの?」

「それとは違う」

「――生きたい??」

「死んでもいいかな。いや、丁度そろそろ終わりだと思ってたんだ」

「何が終わりなの??」

「僕の人生が――」

「死ぬの???」

「ああ」

「なんd「君には関係ない」

また遮られた。

・・・とことん嫌われてんだな。

あたし。





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